自宅の食卓に世界中からゲストを招待しよう
特定非営利活動法人Nagomi Visit
活動エリア | 日本全国 |
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ジャンル | 国際協力 |
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「世界中の旅人と食卓を囲むホームビジット」という事業を行っています。普段日本に住んでいる人(ホスト)が訪日旅行者(ゲスト)を自宅に招き、家庭料理を一緒に食べながら2~3時間の交流をする活動です。
全国でおよそ500世帯がホストとして登録をしており、子供がいる家族、ご夫婦、三世代世帯、一人親家庭、一人暮らしの方やシェアハウスなど、受け入れ側の構成は様々です。首都圏、関西エリア、その他地方で登録・参加されています。ゲストの参加者は、9割以上が日本に旅行でやってくる個人旅行者です。時々、日本に在住している外国人の方も参加することがありますが、その場合も自国から家族や友達が遊びに来た時に参加するケースが多く見られます。これまでの参加者数合計はおよそ1,900人。55カ国、様々な文化背景をお持ちの方が参加されています。一番多い国はアメリカ、次にオーストラリア、シンガポール、イギリスと続きます。年齢層も20代から最高で80代までの方が参加されていますが、30-40歳代の方が最も多いです。また、家族での参加(ご夫婦やお子様連れ)が最も多く、友達同士での参加も目立ちます。
異文化に対する強い興味を持つ旅行者と、異文化に触れる機会が少ない生活者。両者をマッチングし、そして短時間でもお互いに共感的理解を実現しやすい、同じ釜の飯を食うことで、個々人が気軽に、そして継続して異文化コミュニケーションの機会を得ることができる仕組みです。
この活動を通して、文化の異なる人同士がお互いを認め合い尊敬し合う「つながり」を世界中に増やすことを目指しています。この「つながり」を増やすことによって、外国人に対する思い込みや偏見、そして差別意識が減り、また日本に対する先入観が減ります。そして同時に、文化の異なる人同士の異文化理解が深まることで多文化共生社会を実現したいと考えています。
2009年に代表の楠がデンマークに旅行した際、現地に住む知人の家庭で食事をご馳走になる機会がありました。異なる文化の生活を知ることは、旅行者にとって非常にエキサイティングです。しかし同時に、現地に友人がいなければなかなかできることではありません。もともと観光学を学び訪日旅行(インバウンド)マーケティングに関わる仕事をしていたこともあり、訪日旅行者向けに「一般家庭を訪問し、家庭料理を一緒に食べる」というプログラムを提供したいと一念発起し、2011年に「世界中の旅人と食卓を囲むホームビジット」を個人事業としてスタートしました。最初は友人知人で国際交流に興味を持つ4家庭と一緒にホームビジットの受け入れをはじめました。ホームビジットの実施を重ねるなかで、旅行者側のメリットのみならず、ホストにとっても大きな負担や緊張なく日常生活の延長で国際交流ができる貴重な機会であることがわかり、さらには多くの方がこのプログラムに参加することによってより良い社会に貢献することができるということも、実際に参加した方々の声から明らかになりました。そこで、2013年1月よりNPO法人として運営を開始し、現在に至ります。
3つの喜びがあります。1つ目は、ホームビジットに参加したゲストが「今回の日本旅行で一番の思い出になった」と言ってくださること。2つ目は、ホームビジット後もホストとゲストが連絡を取り合い、「ゲストの国に旅行して、再会しました!」というお話を聞くとき。そして3つ目は、ホストの方から「NAGOMI VISITでホストをする前は外国人と接することに消極的だった家族が、多くのゲストをお迎えしたことで少しずつ交流に前向きになり、考え方が変わってきたようです」というお話を聞くときです。
個々人に起こる一つ一つの変化は、社会全体から見ればとても小さなことですが、その人自身の視野が広がり、人生をより豊かなものにすることができる、楽しくて大きな変化であることもまた事実。個々人の小さな変化こそが社会全体を多文化共生社会へと動かす「てこ」になると、私たちは信じています。
今後、さらに多くの方にNAGOMI VISIT を通して、文化の異なる人同士がお互いを認め合い尊敬し合う「つながり」を世界中に増やしていきたいと考えています。また今後は地方エリアでも活動を積極的に拡大していくことで、地方活性化にもつなげたいと思います。1人でも多くの方の、「1人1人が多様性を受入れる」「言葉や国を超えて異文化を認め合い尊敬し合う」というアクションのきっかけになれたらと思っています。
実際にホームビジットにご参加いただく際には何よりも参加者お一人お一人が安心して楽しめることが大切です。ホームビジットは初対面同士の交流ですので、まずは安全面の確保は大前提となります。そのためNagomi Visitでは、両者が直接会う日よりも前から、お互いにメールやSNS等で連絡を取り合い信頼関係を構築することを強くおすすめしています。また、日々プライバシー保護や万が一に備えた保険加入、相談窓口としての機能などに取り組んでいます。
NAGOMI VISITは、「外国人と接することで問題が発生するんじゃないか」という、知らないから起こってしまう安易な偏見や差別をなくすための活動でもありますので、今後もより充実した独自のホームビジットの仕組みを作っていきたいと考えています。
2020年の五輪開催までに、政府は年間訪日外国人客数2000万人以上とすることを目標としています。また、今後学校での英語教育も変革が決定しています。このような状況のなかで、NAGOMI VISITへの参加を通して「1人1人が変化することで社会が変わる」ということを実感できるよう、情報の共有・発信を強化していく予定です。
企業が英語を公用語としたり学校英語教育の改革が行われるなど、「グローバル化にいかに対応するか」という課題がメディア等でも頻繁に取り上げられています。そして、常に指摘されていることは「英語が話せるだけでは足りない。異なる背景を持つ人たちと、どう接することができるのかという異文化理解能力、異文化コミュニケーション能力が必要だ」という課題です。
NAGOMI VISITは、個々人が積極的に異文化理解力、異文化コミュニケーション能力を養うことができる具体的なアクションです。特にホストにとっては、気軽に参加できる分継続して国際交流ができるので、様々な異文化と接することで少しずつ「自文化に誇りを持ちつつ、様々な文化に対して共感的理解を持って接する人」に変化していくことができます。ホストとしての受け入れにご興味をお持ちいただけたら、ぜひご参加をお待ちしています。
取材者のコメント | |
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古川勇樹 | 街中に外国人がいることに見慣れても、英語については少なくない学習時間を重ねていても、外国人に対してなんとなく気おくれしてしまうという人はまだまだ多い。その原因は1対1のコミュニケーションの機会が限られていることもあるのではないだろうか。そのため、どうしても知識や情報が先行して「外国人」や「〇〇人」というカテゴリーで理解しがちな傾向があるように思う。外国の方を自宅というホームグランドに招いて一緒に食事をするようなフランクな交流体験が広がれば、異文化や国際理解の心理的垣根はもっと低くなっていくだろう。しかも、海外からの旅行者にも喜んでもらえる、まさにWin-Winの企画である。 |
団体・プロジェクトの概要 | |
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代表者 | 楠 めぐみ |
住所 | 東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山1403 |
TEL/FAX | |
お問い合せ | info@nagomivisit.com |
URL | 日本語:www.nagomivisit.jp |
主な受賞歴や実績
・第9回ロハスデザイン大賞2014 コト部門 最終ノミネート
・参加者数実績(2011年9月〜2015年5月) 登録ホスト数:478組 ゲスト数:961組1,964名
・メディア掲載実績
2013年 BSフジ「夢の食卓」、パルシステム生活協同組合連合会「のんびる」、「志」のソーシャル・ビジネスマガジンalterna、
Time out Tokyo、Tokyo weekender
2014年 読売新聞、毎日新聞、FMラジオJ-wave, TBSテレビ「いっぷく」、The Japan Times、BBC(英国国営放送)、
ニュージーランド全国紙(The New Zealand Herald)、デンマーク全国紙(Politiken)、BBC Good Food Magazine India、
スイス航空機内誌Swiss Magazine
2015年 共同通信、読売テレビ、文化放送、J-wave、他多数