創造的復興と持続可能な観光地づくりを!
特定非営利活動法人 土湯温泉観光まちづくり協議会
活動エリア | 福島県福島市土湯温泉町エリア |
---|
ジャンル | まちづくり 観光 |
---|
土湯温泉は、福島市から西へ、車で30分程度のところにある小規模の温泉地です。そして、荒川という清流が温泉街を流れ、周囲は磐梯朝日国立公園に囲まれた風光明媚なところでもあります。そのような環境の中で、長年温泉と自然と伝統工芸である土湯こけしを柱にして、観光振興に努めてきました。しかし、旅行スタイルの変化と少子高齢化にあって、将来に向けた観光地を維持するためには、自然保護だけではなく、人が住めて働くことができる新事業創出と子育てができるまちづくりが必要と考え、特に東日本大震災後は、創造的復興と持続可能な観光地づくりに取り組んでいます。
元々、土湯温泉観光協会という任意組織があり、観光宣伝やまちづくり、自然保護等をひとまとめにして活動していました。しかし、わずかな会費や行政からの振興補助金程度の収入では、満足な活動と職員の雇用さえできませんでした。また、任意団体ということもあり、収益活動もできませんでした。このような状況では、組織の消滅を待つしかなかったので、阪神淡路大震災以降に活発化してきたNPO法人に着目し、設立後に積極的に補助金取得したり、道の駅の指定管理委託などを営み、そこから生まれた収益をまちづくりや自然保護、新規事業調査などに注ぎ込めるようになりました。また、職員もそれなりに雇用できるようになりました。
民間企業と違って、お金で利益を上げるというのが主眼ではなく、いろいろな活動をすることにより地域住民が幸せになり、観光客の方々が笑顔で訪れ、笑顔で帰られるのが一番の利益であると考えています。「ここに住んでいて幸せ」とか「季節が違う時に、また来てみたい」と言った言葉をもらった時が一番遣り甲斐を感じる時です。
先に述べたように、持続可能な観光地づくりが最大の目的です。そのためにも現在取り組んでいる再生可能エネルギー事業(バイナリー発電と小水力発電)による売電とその旅行商品化、そしてそのエネルギー資源を活用した新しい産業(植物栽培や養殖業等)の創出を当面の現実的な目標と定めています。10年後の夢は、ここで作られた電気は地元で消費され、日本の中でも特異的な温泉観光地として取り上げられることが夢です。
会員や地域住民の高齢化が悩ましい問題です。観光地ですので、観光客の方々をガイドしていただけるようなボランティアガイドが必要と考えています。ボランティアだけでは、生活が成り立ちませんので、旅館等へ働きながらガイドを務めると言った支援体制づくりも考えています。居住する家屋もご紹介します。
取材者のコメント | |
---|---|
古川勇樹 | 観光地は、土地に魅力があるだけではなく、観光客を受け入れる人の体制がないと成り立たないということを改めて感じた。しかし、逆に観光地として魅力的な土地は、見せ方によっては暮らすという視点でも魅力的になる可能性が高く、その魅力的な居住地域に移り住む人が観光客を迎え入れるという相互作用をもたらすことができるとも感じた。その観点で、まちづくりと観光を同時に考えるこの団体の活動は、土湯温泉地域全体を盛り上げるために必要不可欠な存在だと思う。 |
団体・プロジェクトの概要 | |
---|---|
代表者 | 渡邉和裕 |
住所 | 福島県福島市土湯温泉町字下ノ町17 |
TEL/FAX | 電話024-594-5037 FAX024-573-1857 |
お問い合せ | spa_tsuchiyu@yahoo.co.jp |
URL | http://www.tcy.jp/ |
主な受賞歴や実績
環境省主催 平成25年度 みどり香るまちづくり企画コンテスト 日本植木協会賞受賞
環境省主催 平成26年度 日本エコツーリズム大賞 特別賞受賞
福島県主催 平成25年度 ふくしま環境顕彰受賞
福島民友新聞社主催 平成26年度 みんゆう環境賞チャレンジ部門受賞
復興庁主催 平成25年度、26年度 「新しい東北」先導モデル事業採択
国土交通省 平成21年度 地方の元気再生事業採択
国土交通省 平成25年度 ユニバーサル社会に対応した歩行者移動支援事業採択
アラフドアートアニュアル2013、2014(芸術祭)
外 多数