タイでHIV/AIDSと戦い続ける!
NPO法人GINA(ジーナ)
活動エリア | タイ |
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ジャンル | 医療・福祉 国際協力 |
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現在HIV/AIDSに対する関心は日本でも世界でも低下してきています。しかしタイでは、依然差別やスティグマに苦しんでいるHIV陽性者が少なくありません。これまで様々な観点からHIV/AIDSに取り組んできましたが、現在GINAが実施していることは次の3つです。
①タイ国内のHIV/AIDS孤児や患者を支援している小規模グループに対する支援。奨学金や寄付がメインです。
②HIV/AIDS孤児や患者が作成した工芸品などの日本での販売。
③タイのHIV/AIDSに関心のある日本人に対する見学やボランティアの助言・紹介。
GINA代表の谷口恭がタイのHIV/AIDSに関わりだしたのが2002年で、この頃はタイではまだ抗HIV薬が使われておらずAIDSとは「死に至る病」でした。しかし患者さんの苦痛は死の恐怖だけではありませんでした。家族から、地域社会から、病院から追い出され、バスに乗ろうとすると引きずり下ろされ、食堂に入れてもらうこともできず、人間の尊厳が奪われていました。タイには世界最大のエイズホスピスと言われている「Wat Phrabhatnamphu」のような大きな施設から数人のみを収容している小さなシェルターまで様々な施設があり、こういったところには世界中からボランティアが集まってきていました。こういった事実を世間に周知してもらい、HIV/AIDS孤児や患者さんの力になり、施設で働くボランティアたちを支援することを目的としてGINAが誕生しました。
現地を訪ねたときに患者さんたちからお礼の言葉をもらうと喜びを感じますが、最近はむしろ現地で支援活動をしている人たちから感謝の言葉を聞くことにやりがいを感じます。また、GINAが紹介してタイの施設に訪問した人たちから感想を聞くのも楽しみのひとつです。
他国での活動を視野に入れていたこともありましたが、おそらくタイでのHIV/AIDSに対する差別・スティグマなどはまだまだなくならないと思います。新規感染も大きな増加はありませんが減少はしていません。活動の場を広げるのではなく、現在支援している組織やグル-プを草の根レベルで支えていきたいと思います。
活動に参加するのではなくまずは現地に足を運んで現状を見て頂きたいと思います。いきなりボランティアというかたちをとるのではなく、見て聞いて感じたことを大切にし、自身で何ができるか、何をすべきかを考えていただければと思います。
取材者のコメント | |
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古川勇樹 | HIV/AIDS。これは世界中が悩む問題だ。中でもタイでは大きな問題となっており、陽性者への差別は依然として根強いという。その感染経路はさまざまで、教育も隅々まで行き届いているわけではなく、この国からHIV/AIDSを撲滅させるにはとてつもない労力と時間が必要だろう。それでもそんな活動に取り組み続けるこの団体には尊敬の念を抱かずにはいられない。 |
団体・プロジェクトの概要 | |
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代表者 | 谷口恭 |
住所 | 大阪市北区太融寺町4-20 すてらめいとビル4階 |
TEL/FAX | 現在対応していません |
お問い合せ | ウェブサイトの「メールでのお問い合わせ」を利用ください。 |
URL | http://www.npo-gina.org/ |
主な受賞歴や実績
2007年 豊中JC(日本青年会議所)「タイのエイズ事情とボランティア」
2007年 The XV International Congress of The International Society of Psychosomatic Obstetrics and Gynecology「Independent Sex Workers in Thailand」
2007年 第21回日本エイズ学会「タイ国のIndependent Sex Workersの意識と行動」
2010年 WFWP国際協力シンポジウム「国際エイズdayによせて」基調講演