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特定非営利活動法人 寺子屋方丈舎

東京都

子供たちが安心して自由に成長するための学びの場

団体名・プロジェクト名

特定非営利活動法人 寺子屋方丈舎

特定非営利活動法人 寺子屋方丈舎の写真

活動エリア 福島県会津地域
ジャンル 教育・学習支援 

主な受賞歴や実績

会津若松市で、学校に行かない子供たちのために居場所(フリースペース)や学びの場を提供する活動をしています。

この活動について教えて下さい

寺子屋方丈舎は、学校に行かない子どもを対象にした会津若松市にある居場所(フリースペース)兼学びの場です。1999年に任意団体として設立し、2001年に特定非営利活動法人としての認可を受け、子どもの立場に立った活動を行っています。子どもが安心できて、安全で自由に成長していく場を私たちは作りたいと考えます。

<フリースペース事業>
・不登校、高校中退者の居場所事業
<通信制高校>
 ・鹿島学園高等学校通信制 会津キャンパス
<環境教育部>
・小学生を対象とした宿泊型自然体験事業
・未就学児を対象とした1日自然体験事業
<被災者支援事業>
・大熊町児童を対象とした放課後居場所保育
・大熊町仮設住宅 学習支援(他団体、大学と連携)

どうしてこの活動をはじめたんですか?

寺子屋方丈舎は、創始者である江川和弥の思いからはじまりました。1999年5月まで江川は、会津若松市教育委員会の教育相談員を務めてきました。会津若松市の適応指導教室の担当として小中学校の子どもと遊んでいました。実は、江川自身が学校に行かなかったゆえに不登校の子どもの対応を頼まれたのです。嘱託ながら、人件費は十分に支給される中で、不登校の子どもと関わり続けることは、農業を営む江川に取ってはありがたい事でもありました。 

そこに事件が起きてきます。会津若松市の教育委員会で運営しているため、市外の子どもへの対応が難しくなってきたのです。子どもが警察沙汰も含めて問題を起こす度に私の活動は制約されていきました。子どもは問題を起こすから楽しいのに、それを否定されたら窮屈になってしまう・・。これはいっそ民間でやった方が良いのではないか?子どもが来なければ止めれば良いさ・・・・こんな安易な考えではじめたのが寺子屋方丈舎です。

当時、34歳の江川には大きな決断でした。でも、ここで逃げ場をなくした事が自分にとっても大きなプラスになるとは知らずに・・・・。3人の子どもからはじまった方丈舎はやがて7人、10人と増えて行きました。学校に行っている子にもプログラムの提供することを考え、2003年から、環境教育を始めました。2011年からは被災者支援事業も加え、不登校・若者支援・被災者支援を同時に行っている現在です。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

やりがいを感じる時は、その子が通う回数が増えたり、笑顔が多くなったり、家族との関係が改善されたときだと思います。幸せを体感したり実感している子どもとふれる時が一番やりがいを感じます。

今後の夢と目標を教えてください

寺子屋方丈舎は1999年会津若松市に生まれた小さな学びの場です。私たちは、子どもの視点で考え、子どもと一緒に成長して行きます。子どもは、何をしていても学んでいます。ゲームをしていても大人の話を聞いています。子どもは、失敗を隠しません。辛いと下を向きます。しかし、これも成長の過程です。私たちは、子どもの「自分」の中に生まれた「失望」や「挫折」を大事な学びだと考えています。

大人たちは、辛い過去は消しさり、悩みもない顔で、明るく過ごせればいいと思っています。明るいだけの子どもも、大人が望むだけの子どももいません。子どもは失敗します、大人を困らせます。だから素敵だと私たちは思います。そして、この子たちと学びをつくる事で一緒に社会を変え、一緒に学んでいく事を実践したいと考えています。

寺子屋方丈舎は、小さな学びの場ですが、大きな学びの実践を心がけています。これは、子どもの心と同じように広がる学びです。私たちは、子どもと一緒に創造し、学んで行きます。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

寺子屋方丈舎では、フリースペース、小学生向けの「自遊 学キャンプ」、未就学児向けの「森のようちえん」、被災 者支援としての「放課後居場所保育」など、様々な事業を展開して います。

私たち内部スタッフだけでなく色々な方に参画してもらうことで、プログラムは広がっていきます。ボラン ティアとして活動に加わるみなさんご自身にも、きっと得られるものがあるでしょう。 ぜひ、寺子屋方丈舎であなたのチカラを発揮してみません か?

自然の中で、自分の関心が向かう先で遊びを行うと共に、少しずつ「できないこと」に挑戦する。自分で見つけて、自分で広げる。失敗しても大丈夫!次はもっと楽しくなるように、また考えればいいのです。

自然の中で遊ぶという体験は、豊かな感性を育み発育発達に有効とされています。子どもたちは自然の中で思うぞんぶん自由に遊び、さまざまなモノを発見します。 子どもの好奇心は、はかり知れません。 いつ、どこで、どんな時、どこへ関心が向かうのでしょうか? 四季をとおして自然の中で、木の枝や落ち葉を使ったりして、想像のおもむくまま自由に遊び、自主性と共に想像力や感性を育みます。

また、幼稚園・小学校とは違う新しい友だちと出会い、子ども自身の世界が広がります。自然の中に説明書はありません。自分で見つけて、自分で広げる。失敗しても大丈夫!次はもっと楽しくなるように、また考えてみればいいのです。子どもたちの成長の場に、一緒に立ち会ってみませんか?

取材者のコメント
古川勇樹 日本の学校システムは、効率的であるが画一的で窮屈なところがある。同質的な生徒の中での集団生活、服装や態度に及ぶ生活指導、他の生徒と比べられる相対評価など。プライベートな部分や心の平穏も犠牲にして、通い続ける子供たちもいるだろう。学びの場は学校だけではない。画一的な日本の教育システムから外れたところにも学びの場所があっていい。この団体のように地域で子供たちの居場所となり、それぞれのペースで学んでいけるような学びの場ならば、どんな子供たちものびのびと学ぶことができるのだろうと思った。
団体・プロジェクトの概要
代表者 理事長 江川 和弥 (えがわ かずや)
住所 福島県会津若松市栄町2-14 レオクラブガーデンスクエア5F
TEL/FAX TEL 0242-93-7950  FAX 0242-85-6863
お問い合せ info@terakoyahoujyousha.com
URL http://www.terakoyahoujyousha.com/