NPO法人南房総リパブリック

この活動について教えて下さい

わたしたちは、人間を含めた生きものの営みがひとつながりで循環している里山環境の豊かさを未来に残すことを目指し、また南房総の里山と都市に暮らす人々とをつなげることを目指して、現在、以下の活動をしています。

〇こどももオトナも自然を深く学び、体感する「里山学校」
〇自然の中で場づくり、ものづくり、関係づくりをする「三芳つくるハウス」
〇南房総からの直送野菜をつかった料理やお菓子をお届けする「洗足カフェ」（弊NPOによる運営は2014年9月にて終了し、現在は「シノワ　レッセフェール　サクシード　アズ　洗足カフェ」として藤本健太朗さんが営業しています。）
〇南房総市内の空き家についての調査、活用（南房総市・東京大学との協働事業）
〇南房総で活躍するほかの団体と連携しみんなでこのエリアを盛り上げる「南房総WEEKS」

どうしてこの活動をはじめたんですか？

理事長の馬場です。
わたしには、家がふたつあります。
ひとつは東京の真ん中に。もうひとつは、南房総の里山に。
平日の仕事が終わると、「さあ、行くよ！」と号令をかけて子供らとネコらを車に詰め込み、アクアラインをびゅーんと渡って南房総へ移動。日があるうちは野良仕事に精を出し、夜は古い農家で雑魚寝するという週末里山暮らし。2007年からこのライフスタイルを続けています。畑で作物を育て、こどもを育て、自分も育つ。虫やカエルを追いかけ回し、親も子もなく楽しみを共にする南房総の里山はかけがえのない故郷になっています。
そして、故郷ともなれば、その場所の未来は他人事ではなくなるもの。 今はこんなにも豊かな南房総の里山ですが、いつまでもこの環境を享受できるのだろうか？ そんな問題意識を持つようになりました。こどもたちがこどもを生む時代まで、人と自然が共存する里山環境を保持したい。愛情をかける存在は、こどもから里山、その先までひとつながりです。 そして、愛情をかけるところに、手もかける。そんな気持ちを共有できる南房総内外に住まう仲間とともに、このNPOをはじめました。農家・建築家・造園家・市役所役員・ウェブデザイナー・ライターといろんなジャンルで活躍するメンバーがそれぞれの興味をひろげながら活動しています。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

今まで南房総に縁もゆかりもなかった人たちが、野菜を食べて「あらおいしい、どこの？」と関心を持ち、「一度行ってみようか」と足を伸ばし、「いい場所だなあ」とちょくちょく来るようになり、いつの間にか南房総を好きになってくれているのをしみじみ感じるときです。南房総での出会いをきっかけに、家族とか、地域といった帰属する社会の枠を越えた大きなつながりのなかで生きる実感を得るのはなかなか素敵です。

今後の夢と目標を教えてください

過疎化の進む南房総ですが、これまで里山暮らしの歴史をつむいできた地元の方々の魅力と、新規参入者である二地域居住者や移住者の新たなパワーを融合させて、このエリア独特の豊かさをつないでいくことが目標です。また、二地域居住、多地域居住というライフスタイルを実践することで、縮退する社会をポジティブに生きるしくみづくりを手がけていきたいと考えています。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

都心から車で1時間半で行くことができる、もっとも近くてもっとも深い田舎である南房総に、ぜひいらしてみてください。よちよち歩きの子も、パワー溢れるやんちゃな小学生も、ひたすら美味しいものが好きな人も、田舎で育って都心に出てきたオトナも、いつか二地域居住したいなーと思う家族も、都市農村交流や空き家活用に興味のある学生や社会人も、南房総をフィールドに自分の興味を広げることができます。わたしたちの活動に参加することで、そのフックをぜひ探してみてください。