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特定非営利活動法人 多言語センターFACIL

東京都

生活に密着した通訳・翻訳で、多言語、多文化共生のまちづくりを目指す

団体名・プロジェクト名

特定非営利活動法人 多言語センターFACIL

特定非営利活動法人 多言語センターFACILの写真

活動エリア 主に兵庫県を中心に全国
ジャンル その他 

主な受賞歴や実績

■受賞歴
2005年9月 神戸ソーシャル・ベンチャー・アワード特別賞受賞
2008年1月 第8回ボランティア・市民活動 元気アップアワードこつこつ賞
2013年1月 東京ビデオフェスティバル2013入賞(多言語センターFACIL制作の医療通訳DVD「病院に通訳がいたらいいのにな~神戸のベトナム人中学生編~」)
2013年10月 KOBEソーシャルビジネスマーク・モデル事業認定

※その他
2004年4月 平成16年度地域づくり総務大臣表彰(阪神地域多言語生活情報作成委員会「在住外国人のための多言語生活ガイド」データベースに対する表彰。作成事業の実施責任をFACILが担う。)

■実績
〇2014年度翻訳・通訳実績:432件(日本語および23言語)
<翻訳の例>
学校徴収金にかかる保護者通知文、学校生活サポート多言語WEBページ、区民アンケート、防災ガイドブックとハザードマップ、ごみ分別シート、多言語生活ガイド、妊産婦向け出産入院時資料、DV相談リーフレット、住民票、出生届、婚姻届、観光パンフレット、マラソン大会ガイド、海外企業誘致資料など。

<通訳の例>
離婚調停、入国管理局での相談、難民申請関連手続き説明、公証書類作成立ち合い、小学校懇談会、DV相談、技能実習生訪問、各種商談、国際シンポジウム、学会講演ワークショップ、観光通訳ガイドなど。

<その他の例>
災害情報多言語音声データ作成、語学講師派遣、多言語・多文化共生セミナー講師派遣など。

〇2014年度医療通訳実績:286件
神戸市立医療センター中央市民病院、神戸市立医療センター西市民病院、西神戸医療センター、兵庫県立こども病院、神戸大学医学部附属病院など。

この活動について教えて下さい

地域住民である外国人が必要とする情報の翻訳、生活現場で必要な通訳者の派遣など、専門分野でありながら「ボランティア」の領域であった翻訳・通訳の活動をNPOのコミュニティビジネスとして51言語で行っています。コミュニティビジネスとして展開することで地域の多言語環境を促進し、地域住民の仕事づくりや外国人コミュニティの社会参加を支援することを目的としています。

また、翻訳・通訳のプロフェッショナルとして、行政機関、医療機関、企業などからの多言語・多文化なニーズにも対応し、翻訳・通訳事業で得た収益を元に医療通訳システム構築事業のような多言語・多文化の社会に向けて貢献できる事業に取り組んでいます。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

1995年の阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた神戸市長田区で、日本語のわからない被災者のために、避難情報を多言語で翻訳し避難所に掲示するなどのボランティア活動が立ち上がりました。この活動が私たちのルーツです。

以来、多言語・多文化をキーワードに多文化共生のまちづくりを目指して活動を続けています。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

翻訳・通訳というと、ふだんの暮らしには縁遠いように思われるかもしれません。けれども、人が文化や制度が異なる土地に移動して暮らすときや、そういう人たちを受け入れるときには、必要不可欠なものです。

そのように暮らしに密着した「コミュニティ翻訳・通訳」では、さまざまな人生の節目に関わることになります。何事もなく無事済んだときにはホッとし、担当してくださった翻訳者さん、通訳者さんに感謝の気持ちでいっぱいになります。

また、はじめは依頼者だった方が生活しながら日本語を習得して登録してくださるケースもあります。社会参加のチャンスや仕事づくり、外国人コミュニティ支援という側面からも翻訳・通訳のすそ野を広げていくことにやりがいを感じています。

今後の夢と目標を教えてください

ことば、文化、民族、国籍などが違っていても、同じ住民として安心して暮らせる多言語・多文化共生のまちづくりを目指して、FACILは活動しています。誰もが排除されることなく対等な立場で、いっしょにまちづくりができる社会の実現が、私たちの目標です。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

翻訳・通訳者として登録してくださる方を、常時募集しています。FACILでは、国際会議の通訳やビジネス文書の翻訳から、役所への付き添い通訳や簡単な証明書の翻訳のような日常生活に直結した言語サポートまで、幅広い依頼に対応しています。そのため、登録者の方は、ご自身の語学スキルや興味・経験に応じて活躍していただけます。

災害時などには、翻訳ボランティア活動も行います。東日本大震災の後には「東北地方太平洋沖地震多言語支援センター」に翻訳コーディネートで協力し、FACIL登録者の方々に翻訳ボランティアとしての協力をお願いしました。

また、医療通訳者の登録も募集中です。FACILは神戸市を中心とする兵庫県内で、医療通訳派遣モデル事業にも取り組んでいます。病気やけがは、いつ、誰が遭遇するかわかりません。急患で当日すぐに通訳が必要なときもありますので、一人でも多くの方に登録していただけると、とても心強いです。

取材者のコメント
古川勇樹 各種行政機関や病院でのサポート、生活関連情報の翻訳、被災地での外国語での情報提供など、生活に密着した情報の翻訳、通訳は、非日本語話者の住民の皆さんにとってなくてはならない存在であることだろう。サービスや制度は、情報が届かなければ存在しないのと同じであり、言葉が分からないために利用できない人は大きな不利益を被ってしまう。住民としてみな平等に必要なサービスを受けられるよう、外国語でのサポートを充実させていくことも、人の国際化が進む日本社会において必要なことであると思った。
団体・プロジェクトの概要
代表者 吉富 志津代
住所 神戸市長田区海運町3-3-8 たかとりコミュニティセンター内
TEL/FAX TEL: 078-736-3040 FAX: 078-737-3187
お問い合せ facil@tcc117.org
URL http://www.tcc117.org/facil/