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特定非営利活動法人藤前干潟を守る会

東京都

豊かな伊勢・三河湾を取り戻したい

団体名・プロジェクト名

特定非営利活動法人藤前干潟を守る会

特定非営利活動法人藤前干潟を守る会の写真

活動エリア 藤前干潟およびその周辺/伊勢・三河湾集水域全体
ジャンル 環境全般 自然保護 

主な受賞歴や実績

1999年6月24日 第8回 田尻賞(田尻宗昭記念基金)
2000年3月8日 第1回 明日への環境賞(朝日新聞社)
2004年11月17日 第5回 中部の未来創造大賞 特別賞・中日新聞社賞(国土交通省中部地方整備局)
2011年4月15日 第13回 自然環境功労者 自然ふれあい部門 環境大臣賞(環境省)
2012年2月7日 第1回 なごや環境活動賞 優秀賞(名古屋市)
2014年11月8日 第3回 いきものにぎわい市民活動大賞 損保ジャパン日本興亜環境財団賞 (公益財団法人 損保ジャパン日本興亜環境財団)

この活動について教えて下さい

伊勢湾最奥部、名古屋港の一角にある藤前干潟の保全活動が基本です。干潟の自然条件の維持、干潟生態系とそれに依存する渡り鳥の生息環境の保全を行い、さらに大量生産・大量廃棄により自然環境に負荷をかけ続ける社会のありかたを変えていくことを主要な目標にしています。法的な意味での干潟の保全は実現したものの、実際の自然条件は劣化し続けており、それを改善するにはより広い範囲での生態系全体の保全が必要であるという認識に立って、近隣の他団体と協力して「伊勢・三河湾流域圏」の再生にとりくむ活動もしています。最近では、運用後20年を経過した長良川河口堰の開門が伊勢湾の環境改善に不可欠という立場で、愛知県の主導する開門調査を実現するための啓発活動に取り組みました。日常的な活動としては、藤前干潟に設置された環境省の現地施設の運営を担って、主催・委託による自然観察などの普及啓発活動を行っています。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

発端は名古屋港内の干潟にごみ埋め立て処分場を作る、という行政の計画に対する反対運動です。当時ようやくその価値が認識されはじめた干潟・湿地の保全活動と、自分たちの出すごみが自然環境に負荷をかけているという、社会のありかたを問い直す活動の両面を基本にしてきました。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

第一には1999年の埋立計画撤回と干潟の保全が実現された時、さらに2002年のラムサール条約登録を果たした時です。その後は保全された干潟の現状維持、というか着実に劣化していく状況を何とか食い止める(現実にはまったくできていない)のに精一杯で無力感を感じることがほとんどです。ただその中で、機会をみつけて来訪者に干潟保全の意義を伝え、それを契機に環境保全についての意識が高まるのを見るのは喜ばしいことではあります。

今後の夢と目標を教えてください

今後の目標は「伊勢三河湾生命流域圏の自然再生」です。源流の森から海まで、連続した生態系全体を回復することで、かつての豊かな伊勢・三河湾を取り戻したいというのを次の目標として掲げています。同時に、「ごみで自然をこわさない社会」、持続可能な社会の実現も大きな目標です。ここ数年は「ガタレンジャーJr.」として次世代育成の活動に力を入れており、その蓄積が私たちの目標実現につながることを期待しています。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

特に必要なのはボランティアスタッフです。特に学校や各種団体からの委託業務に対応するため、平日に活動できる方にぜひ参加していただきたいです。条件は欲をいえばきりがありませんが、必要なのは「自然や生物が好きであること」「持続可能な社会の実現を目ざしていること」。当会は名古屋市の環境政策の転換を促したという実績があり、真剣に「社会のありかたを変える」ことを目ざしています。当会の活動理念を理解・共有していただき、いっしょに活動していただける方を歓迎します。

取材者のコメント
古川勇樹 経済が発達してくると出る問題の一つが環境破壊である。一度失ってしまった自然環境を元に戻すことは難しいし、生態系を守っていくことは言う程簡単なことではない。時間も労力も必要とし、短期間で成果が得られることではない。50年前の豊かな伊勢三河湾を取り戻すという目標は並大抵なことでは実現しないだろう。こういった自然を守っていく活動に欠かせないのがボランティアの存在である。子どもたちにこの身近な自然を守る教育をしていくことで、いつの日か在りし日の姿を取り戻すことが叶うこととなるだろう。
団体・プロジェクトの概要
代表者 亀井浩次
住所 名古屋市名東区大針3-15
TEL/FAX 080-5157-2002
お問い合せ info@fujimae.org
URL http://www.fujimae.org