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一般社団法人 アーツアライブ

東京都

アート作品鑑賞で高齢者のQOLを改善、アートの持つ力を活かす

団体名・プロジェクト名

一般社団法人 アーツアライブ

一般社団法人 アーツアライブの写真

活動エリア 関東、ACP実施者は全国規模で育成中
ジャンル 医療・福祉 学術・文化・芸術・スポーツ 教育・学習支援 

主な受賞歴や実績

【支援、政府事業】
・経産省 平成25年度 地域ヘルスケア事業育成事業
「アートによる高齢者の予防医療、およびアート活用」
アート活用により創造性や行動活発化を図り、QOLの向上、予防医療への応用を目指した社会的信用を得るための医療実験を国立長寿医療研究センターと行い、鬱傾向、物忘れ、行動活発化の結果を得た。

・日本財団、ヤマト福祉財団、三菱財団などから支援を頂く

【活動内容】
・ACP(アートコミュニケーションプロジェクト)
絵画鑑賞を単に受動的な鑑賞にとどめず、積極的な会話により、高齢者、認知症者の記憶活性化、交流をもたらす。このプログラムはニューヨーク近代美術館(MoMA)で実施しているものを、提携により日本に導入した美術館、高齢者施設、認知症カフェなどで行い、好評を博していると共に、実施者の育成を行っている。

・アートワークショップ
十数年来、高齢者、児童、障害者を対象に行っている。ルーチン的なアート教室が多い中で、私たちはプロのアーチストを起用し、現場の課題を解決する形で行うことが特徴

・研究
アートの認知症やQOL向上に関する国際研究を、世界一流の脳外科医と提携して行っている。世界各国の美術館と、アートの社会的活用について研究中。

・他;巡回展、コンサートなど

この活動について教えて下さい

私たちの活動の特徴は①専門家(プロのアーチストなど)が行うこと ②個々の課題を解決する活動であること ③関係者全員(当事者、家族、介護者など)が参加し、対応な立場で行うこと ④作品がアートとして鑑賞に堪えるものであること です。

代表的な活動は、ACP(対話型絵画鑑賞プログラム)とアートワークショップです。ACPは絵画鑑賞を単に受動的な鑑賞にとどめず、積極的な対話により、高齢者、認知症者の記憶活性化、交流をもたらし、QOLを向上させます。このプログラムはニューヨーク近代美術館(MoMA)で実施しているものを、提携により日本に導入しました。

美術館、高齢者施設、認知症カフェなどで行い、好評を博していると共に、実施者の育成も行い、場所や地域の拡大を図っています。アートワークショップは十数年来、高齢者、児童、障害者を対象に行っています。ルーチン的なアート教室が多い中で、私たちはプロのアーチストを起用し、現場の課題を解決する形で行うことが特徴です。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

1998年にイギリスの病院を視察した際に、アートが環境美化だけでなく患者さん自身もアート活動をして自らのQOLを向上させていることに感動し、日本でも「行動するアート」を実践したいと思いました。

日本のアートは鑑賞が中心ですが、アートの本質を考えると、創造力の発揮、作品の持つ人生観を感じる、参加者の相互理解などの深みを発揮する活動が必要と考え、ワークショップや対話型鑑賞を始めました。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

プログラムに参加された方が変わってくことです。
普段話をされない方が活発に若いころの話をされた、最初難しい顔をしていた方が笑顔で話し始めた、ワークの途中から予想外の創造性を発揮したのしそうになった、などです。ご家族や介護の方から「若いころのお母さんに戻った」「(普段は話をしないので)こんな方だと初めて知った」「あれから明るくなり関係が良くなった」などの声も励みになります。これらは、当事者のみならず周囲の方のQOLを上げることで、そのことが分かった時は嬉しいです。

今後の夢と目標を教えてください

アートの効用はまだまだ認められておらず、特別、贅沢という認識があります。
そうではなく、多くの家庭、施設、公共の場所(美術館、地域、医療)で当たり前のように楽しんでいただき、創造性や関係性を良くすることでQOLが上がればよいと思います。
また、今後増加するアクティブシニア層の方が、アートの持つ力を活かすべく私たちと一緒に活動いただくことも実現させたいことです。
さらに、創造性を児童教育や企業でも活かすことで、夢や競争力を伸ばす一助になれればと考えます。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

特別の美術的な知識は要りません。
「アートって何か力がありそう」と思われる方はどうぞコンタクトください。
福祉に興味のある方や携わっておられる方だけでなく、ご自分で社会参加をしたい、ご自身の興味や関心を伸ばしたいシニア層や若い方をお待ちします。
私たちのホームページには、ビデオ映像や活動の記録がありますのでご覧ください。

取材者のコメント
古川勇樹 アート作品の鑑賞というと作品を見たり解説を聞いたりと、受動的な活動のように思っていたが、こちらの団体のプログラムでは、日々の過ごし方に大きな影響を与えるほどの変化が引き起こされると伺い、参加者はアート作品とプロのワークショップの力で心も頭の中もやわらかく活性化されている様子も伝わってきて、大変興味深いと思った。また、アートは、作品を創りだす以外にも、観賞や対話といった方法でも主体的な活動になることも知った。日本では十分に活用されていないという、アートの持つ力について、もっと知りたいと思った。
団体・プロジェクトの概要
代表者 林容子
住所 東京都渋谷区神宮前 3-15-19-101 
TEL/FAX TEL 03-6721―1673  FAX 03-6721―1675
お問い合せ info@artsalivejp.org
URL http://www.artsalivejp.org/