視覚障害者も一緒に楽しむクライミング
NPO法人モンキーマジック
活動エリア | 関東が中心ですが、大阪、名古屋、仙台でも視覚障害者のクライミングスクールを開催。 |
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ジャンル | 学術・文化・芸術・スポーツ |
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2005年NPO設立当時は、視覚障害者のフリークライミングの普及、運動の機会増進、社会参加を目指して視覚障害者のクライミング教室から開始しました。2011年からは、見える人見えない人一緒にクライミングを楽しむ場づくりを進め、クライミングを通じて障害理解、ユニバーサルな社会の実現を目指した活動として、交流イベント、視覚障害者クライミングスクール、講習会、講演会等を行っています。
代表小林は高校生の時からクライミングを趣味として楽しんでいました。そして、28歳で目の病気が分かり「将来失明する」と宣告されます。その後数年、落ち込む日々を過ごし、車の免許も更新できない、仕事も辞めざるをえなくなり、できなくなってきたことも増えてきました。そんな時に「全盲でエベレストを登頂したアメリカ人エリック」との出会いから、目が見えづらくなっても続けられている「クライミング」を同じ視覚障害者の人たちに伝えることをしたいと思い、共感者を探し、NPO設立に至りました。
「私でもクライミングができますか?」と聞かれることがあります。でもやれるかどうかは、私たちが決められるものではないので、「分かりませんが、まずは自分でやって確かめてください」と伝えると多くの方が「そうだよね!まずはやってみましょう」と表情が変わります。クライミングは、誰かと競うこともないので、年齢にも目の見え方にも、体重にも関係なく、自分のペースで楽しめます。それが伝わって、クライミングを楽しむ人が増えること、その輪が広がって色んな繋がりができていくことが嬉しいです。今では、交流イベントには目の見えない人だけではなく、聴覚障害の方や、外国人の方のご参加もあったりして、色んなバックグラウンドの方々がクライミングを通じて、一緒に登っています。
そんな私も、「クライミングやってみたら?」と誘われたときに「いや~、私は身体がかたいから~」と言った口です。すかさず代表小林に「そうやって人は、クライミングをやらない理由を述べたがる」と言われました。
「視覚に障害があっても、安全に格好良く登れる!」これが、日本中で当たり前になって、どこのクライミングジムでも視覚障害者の方が他のお客さんと一緒に、同じように、クライミングが楽しめるようになること。そうなると、孤立しがちな視覚障害者、どう接していいか分からない健常者の接点が増え、付き合い方が分かり、お互い暮らしやすい社会に近づくと思います。
イベント・スクールの運営ボランティアさん、いつでも募集中です。学生さんのインターンシップも受付けておりますので、まずはお問合せください。
クライマー大歓迎!でも、クライミングうまくなりたい、人と関わることが好きという気持ちがある方なら楽しめると思います。よろしくお願いいたします。
取材者のコメント | |
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古川勇樹 | お話の中で、「私でもクライミングができますか?」と聞かれたときの、「まずは自分でやって確かめてください」という受け答えが素敵だと思った。できますよ、と無条件に請け負うことはせず、こういった誠実な言葉で、障害のある人たちの、やってみたい、挑戦してみたいという積極的な気持ちを受け止めて応援しているように感じた。また、誰かと競うのではなく、自分のペースで、できる範囲で進めていけるユニバーサルなスポーツ、自分がどこまでできるのか自分自身と向き合うスポーツとして、クライミングは大変興味深いスポーツなのだと知ることができた。 |
団体・プロジェクトの概要 | |
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代表者 | 小林幸一郎 |
住所 | 東京都武蔵野市吉祥寺東町4-11-6 |
TEL/FAX | 0422-20-4720 |
お問い合せ | info@monkeymagic.or.jp |
URL | http://www.monkeymagic.or.jp |
主な受賞歴や実績
2015年 読売福祉文化賞
(代表小林幸一郎は、2011年、2014年クライミング世界選手権・視覚障害の部で優勝)