子どもの人権を守る被害防止プログラムを提供
特定非営利活動法人くまもと子どもの人権テーブル
活動エリア | 熊本県内を中心に |
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ジャンル | まちづくり 教育・学習支援 |
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子どもの人権が守られる社会をめざして、子どもの人権の学習や、子どもの被害を防ぐためのプログラムの提供を行っています。子どもとその周囲のおとなを支援する活動です。子もの人権について理解を深めるために、毎年「子どもを支えるおとな力UP基礎講座」(連続5回)を開催しています。2014年には子どもの権利条約の日本批准20周年を記念して、シンポジウムを開催しました。
提供プログラムには、就学前の子どもに見知らぬ人への対応を教える「見知らぬ人への対応プログラム」、小中学生を対象にいじめ防止をテーマにした「ストップ!いじめモードプログラム」、小学校中高学年を対象にした暴力防止教育「ハッピーパスポートプログラム」があります。いずれも、当法人が所属している協議会「子どもの人権・安全ステーション」(5団体で構成)が開発したものです。
1989年1月に熊本市内で「アパルトヘイト否(ノン)!国際美術展」熊本展が開催されました。その実行委員会事務局メンバーで、子どもの人権に関心のある人たちが中心となって、同年4月から月1回の学習会を始めました。そこから誕生したのがくまもと子どもの人権テーブルです。
まず取り組んだのが子どもの権利条約の学習で、日本の批准を進める活動も行いました。当時は子どもの人権についての情報が少なく、入手も難しかったので、地方都市で子どもの権利条約の学習をするたには、このような学習の場が必要でした。
2001年にNPO法人になりました。
プログラムを受講したり、研修会に参加したりした子ども・おとなから、「役に立った」「活用したい」という声をいただいたときです。子どもたちの笑顔に触れると、元気をもらいます。「子どもの人権」は子どもをわがままにするという誤解が根強いため、子どもの人権について理解が深まったという声にも励まされます。
2000年から「子どもの人権・安全ステーション」のなかで防止教育プログラムを開発しています。オリジナルのプログラム作りに取り組むことはとても大変ですが、その分やり甲斐があり、苦楽を共にできる仲間がいることは幸せです。この活動を通じて、いろいろな方と出会い、世界が広がり、自分たちが豊かになったと感じています。
提供プログラムの完成度を高め、提供できる環境を整えることが目標です。プログラムがより多くの子ども・おとなに活用されて、少しでも子どもの被害を減らし、子どもたちが幸せな子ども時代を送れることを望んでいます。
おとなが少し関わるだけで、子どもの重荷を軽くできることがあります。子どもは生まれる環境を選べません。難しく考えずに、社会のひとりのおとなとして、できることから始めませんか。子ども社会のいじめや虐待を減らすことは、平和な社会を築く第一歩です。みんなが心豊かに過ごせる社会を一緒に作っていきたいですね。
取材者のコメント | |
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古川勇樹 | 核家族化や、地域コミュニティの弱体化、ご近所づきあいの減少など、子供たちが家族や学校以外の多様な人たちと触れ合う中で人との付き合い方を学んでいくような機会がどんどん少なくなっている。知らない大人とどう接するのか、子供同士の付き合いがこじれたときにはどうすればいいのか、子供たちが分からないまま一人で抱え込んでしまったり、トラブルに巻き込まれてしまったりする前に、こういったプログラムで考え方や心構えを身に付けておくことができるのは、子供たち本人はもちろん、保護者にとっても安心できてよいと思った。 |
団体・プロジェクトの概要 | |
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代表者 | 砂川真澄 |
住所 | 熊本市南区田迎5-7-6 |
TEL/FAX | TEL 080‐1709‐5499 FAX 096-300‐3131 |
お問い合せ | k-table@mvb.biglobe.ne.jp |
URL | http://www5c.biglobe.ne.jp/~k-table/ |
主な受賞歴や実績
「くまもとNPO顕彰2010」受賞。(2010年7月)