雨の日が楽しみになる!?
身近な雨を活用する社会をめざす市民活動。
特定非営利活動法人 雨水市民の会
活動エリア | 東京都 全国 |
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ジャンル | 教育・学習支援 環境全般 |
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「雨水」は、貯めることで資源として有効に活用できます。この雨水活用普及促進、啓発活動が当会の主な活動です。具体的には、エコプロダクツ展や墨田区環境フェアなどに参加して啓発講習を実施しています。また「手作り雨水タンク事業」と言って、身近な材料を使った手作り雨水タンク製作ワークショップを開催しています。他には幼児・小学生を対象に「雨の絵本ひろば」を開催し、雨の絵本の読み聞かせなどをやっています。
雨水市民の会は元々、「雨水利用東京国際会議」を母体として発足しました。かつて日本が高度成長期だった頃、「水」に対してもどんどん右肩上がりで利用していました。ですが、水は地球上では非常に限られた資源でもあり、大洪水や渇水も相次いでいます。「水危機」は人類の問題です。だからこそ、雨水の活用によって、水危機を解決したいと願い、この活動が始まりました。
雨は、生活や土地に根付いた風土と一体化した文化なんです。漢字を見ても、とてもたくさん雨を表す文字があります。私たちは、啓発活動の一環として子どもたちに雨に関する絵本の読み聞かせなどを行いますが、こうした活動で子どもたちが雨のことを知ってくれるのが嬉しいですね。たとえば、雨の味ってご存知ですか? 酸性雨と言われていますけど、実際なめて体験したりして、本当のところを五感で知ったときの驚きや喜びの顔もうれしいですね。
たとえば各家庭での雨水利用をもっと推進していきたいと思います。雨水利用は、人類の渇水の問題を解決する方法の一つですから。そのために雨や水への理解、文化としての雨をもっと広めたいですね。普及啓発として、水の循環を体験できるすごろくゲーム、教材も作ったりしています。
環境問題の中でも、水は命に密接にかかわるとても重要な問題です。世界では水を巡り、水戦争も起きています。限りある貴重な資源です。私たちは、水という生命に深く結びつくこの問題について、足元から見直す必要があります。こうした問題について、いっしょに考えて、共に取り組んでいける方であれば、どなたでも歓迎します。
取材者のコメント | |
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加藤夏樹 | 本来、日本人の雨の捉え方は、非常に豊かだ。ネガティブなイメージを持ちやすい雨天も、同時に抒情あふれる意味も持つ。そして同会が取り組む「スカイスカイウォータープロジェクト」も紹介したい。バングラデシュに雨水タンクを普及する活動を進めている現地NGO「PR Bangladesh」を支援している。「雨水は実は綺麗」であり、貯めればすぐに多様な活用ができる。水不足に悩む地域では大活躍だ。私たちは、実は意外なほど、雨の価値を忘れているのだ。実に、勿体ない。 |
団体・プロジェクトの概要 | |
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代表者 | 山本耕平 |
住所 | 東京都墨田区向島1-8-1 |
TEL/FAX | 03-3611-0573 |
URL | http://www.skywater.jp/ |
主な受賞歴や実績
1994年 「雨水利用東京国際会議」開催
1995年 「雨水利用東京国際会議」実行委員会を母体として「雨水利用を進める市民の会発足
阪神淡路大震災で被災地に雨水タンク100基寄贈
2002年 「第4回日本雨水大賞/大賞(グランプリ)」「東京都環境賞/都知事賞」受賞
2005年 愛・地球博・愛知万博「地球を救う雨水利用」に企画協力
2008年 雨水ネットワーク会議設立、「第1回雨水ネットワーク会議全国大会」開催、以後毎年各地で同大会を開催
2009年 「循環・共生・参加まちづくり」環境大臣賞受賞
2013年 Webあまみず(雨水活用情報サイト)配信