次世代の子どもにも伝えたい。
自然の大切なコトは、全部トンボに教わった!
公益社団法人トンボと自然を考える会
活動エリア | 高知県 |
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ジャンル | 自然保護 |
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ひと口で言えばトンボが飛び交う自然をレジャーセンターと感じられる人を育てることです。法人組織を興して1985年から四万十川近くで進めているトンボの保護区作りは、そのための手段でと言えます。かつて自然保護といえば、「そっとしておく」という思想が主流でした。しかし、実際に親戚の水田で試みた体験から、むしろ手を入れる必要があると考えていました。そのこうした体験をベースに、多くのトンボが息づくことができる自然環境の再生を図るとともに、それを特に子どもたちの環境学習の場として活用しています。
子どもの頃からトンボと関わっていましたが、高校3年生の時(1972年)、特に大切に思っていたベッコウトンボが生息する池が埋めたてられ、自分の力の無さが悔しくとても残念でした。このことが今日の活動のきっかけになっています。その時に、自分なりに調査と研究を続け、トンボが生活できる豊かな自然を守っていく活動をしようと思いました。それから数年後、偶々ベッコウトンボが残っていた池にまた埋立計画があるのが分かり、いくつかの湿地を選んで移殖実験を実施、内1ヶ所で好結果が得られたものの、すぐに乾燥した草原になってしまいました。そこで、この実験を継続するために法人組織を作ったというわけで、その場所が現在のトンボ自然公園です。
(注)ベッコウトンボは植生ゆたかな池沼に生息するが、現在絶滅の危機にある。
やはり私はトンボ好きですからね。自然を体験してもらう活動を通して、トンボや多くの虫たちに興味関心をもってもらったり、価値観を共有してもらえたりすることが一番うれしいですね。とくに昨今、子どもたちの自然離れが激しいじゃないですか。なおさら、自然の良さというものを少しでもわかってもらえることが幸せです。
昨夏、当トンボ自然公園のトンボ記録種が77種となり、複数のトンボ学会から日本一のトンボ生息地と認定していただいたのですが、もう一つ大きな目標があります。それは子どもたちへの自然体験をベースとして、自然と共生する地域経済を回すことです。今、温暖化などの環境変化で、トンボの個体数が減っています。人の病気も自然も治す方が、お金がかかります。温暖化も、ウナギの減少も、自然破壊が原因です。自然の治療に取り組めば、過疎化が深刻な地方に仕事はいくらでも生まれます。間伐もその一つです。そうした考えを持つ人を育てるためにも、子どものうちにぜひとも楽しい自然体験を持って欲しいし、そのために頑張っています。
私たちは自然をレジャーセンターだと感じています。どのような活動であれ、活動を長く続けていくためには楽しくなければいけません。私自身も基本はトンボが大好き!という気持ちで、活動を続けているのですから。そしてとくに子どものうちに楽しい自然体験をさせてあげたいですね。そのことが大人になって自然環境保全のために行動するためのエネルギーになりますから。そして、今の大人たちにも会員としてこの活動を応援して下されば大変ありがたいです。
取材者のコメント | |
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加藤夏樹 | 今回取材対応していただのは、常務理事の杉村さんだった。杉村さんは子ども時代の「トンボが大好き!」という気持ちを原点として、今の活動を頑張っておられる。お話を聞いているうちに、自分も虫取り網をもってトンボなど多くの虫を追いかけた日々を思い出していた。そして逆に言えば、彼ら虫たちが生息できる環境こそが、人にとっても豊かな環境なのだ。その意味で、杉村さんは、虫をよく分からないまま嫌ったりする子どもは哀しいなぁと仰っていた。だからこそ、自然は楽しい!と感じられる原体験を子どものうちに持つことの重要性を説いているのだと思う。この夏休みには、「世界のトンボ標本約1000種3000点。単一施設の常設展示として世界一の数」という四万十川学遊館とんぼ館に足をのばしてみては? |
団体・プロジェクトの概要 | |
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代表者 | 酒井 泰一 |
住所 | 高知県四万十市具同8055-5 |
TEL/FAX | 0880-37-4110/0880-37-4113 |
URL | http://www.gakuyukan.com |
主な受賞歴や実績
詳細はコチラを参照ください。
http://www.gakuyukan.com/dragonfly/