“仲間うちの楽しい集い”こそ、
継続するコミュニティの本質!
NPO法人 よろずや余之助
活動エリア | 群馬県 |
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ジャンル | まちづくり 消費者保護 |
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地域コミュニティの運営です。地域社会の高齢化やそれに伴う問題をメンバーがもつ専門知識で解決して、安心して暮らせるまち作りを目指しているんです。ですから高齢者がどんなことでも相談に訪れやすいように施設は喫茶店風で、リラックスできる雰囲気作りにはこだわりました。そこから喫茶店事業もしていますし、相談を解決するために例えば仲間の事業者を紹介するなど、多岐に渡る展開をしています。相談内容は誰でも、何時でも、どんな事でも気軽に相談でき、異業種専門家集団100 名の中から相談内容に合ったメンバー10 数人が対応します。
実はね、元は友人たちとの集まりなんですよ。それが10年20年もたてば仲間はみんな何かしらの専門家になっているわけです。社会的にね。すると仲間が何か困っても、助けられるメンバーはいるわけで、相互扶助的な集まりになったわけです。そこでいつしか、この「楽しい集まりを拡大すれば、地域全体を助け合うコミュニティになるんじゃないか?」と考えて行動に移したのがきっかけです。NPOとして立ち上げるとき、経済産業省の平成14年度市民活動活性化モデル事業にも採択されて、もう後には引けなくなったというのもあります。(笑)
まず一つは相談者が、「解決してくれてありがとう!」と喜んでくれる時ですね。例えば、高齢者になってくると雪かきが大変だったり、あまりよくない業者に気軽に仕事を依頼して適正価格も分からないまま高額請求されるケースがあるんです。そこを私たちが手伝ったり、信頼できる仲間の専門家や業者を紹介したりすると、本当に喜んでいただけます。もう一つは、この活動に携わる仲間ですが、たとえばある仲間は一級建築士ですが、ここで相談しているとすごく信頼されるわけです。「ああ、よろずやさんの建築士さんなら!」とね。こういう信頼を仲間が活動を通して得て、それぞれ自分の本業にも活かしてくれるのもうれしい。お金には変えられない価値を得てくれたわけですから。
今の悩みでもあるのですが、後継者の育成です。後輩たちを真剣に育てていきたいですね。私たち団塊の世代より一回り下の、今50代に差し掛かるくらいのね。もちろんいわゆるジェネレーションギャップを感じて難しい面だってありますが、それは当然のことです。そこを乗り越えるのがコミュニケーション、コミュニティ運営というものです。私たちのカフェではそうですが、いつだって気軽にダジャレやジョークが飛び交います。そういうのが大切で、受け継いでいってもらえたらと思います。
自分自身を知るいい機会になると思うので、ぜひ参加してみてください。人はね、自分で思っているほど自分のことを分かっていないんですよ。でもね、人に笑ってもらったり、打ち解けたり、和やかな雰囲気を産みだす言葉のキャッチボールというのは、まず自分を分かっていないとダメなんです。ここにきていると、自然とそんなキャッチボールが身に付きますし、それは世代を超えて通用するものだと分かるでしょうから。得るものは大きいと思います。
取材者のコメント | |
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加藤夏樹 | コミュニティビジネスの成功モデルとして、メディアにもたびたび取り上げられる「NPO法人 よろずや余之助」。取材を受けてくれたのは代表の桑原さんだ。多くの地域活性化、地域コミュニティの構築を目指す団体が道半ばで消えていく中、「成功モデル」として紹介される理由は何かと尋ねたところ、「まず自分たちが楽しめる活動か」というのが原点だと仰った。「理想や義務感、正義感もいい。しかし、まず楽しいか。自分たちが楽しくない活動は続かない」と。そしてそのような活動では、そもそも人や地域が活性化することはないのだと気付いた。ジョーク好きで話の展開が面白い桑原さんだが、その言葉は本質を教えてくれたと僕は感じた。多くの同種の活動をするNPO等の参考になるのではないだろうか。 |
団体・プロジェクトの概要 | |
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代表者 | 桑原三郎 |
住所 | 群馬県太田市浜町41-1 |
TEL/FAX | 0276-46-6887 |
URL | http://www.yonosuke.or.jp/ |
主な受賞歴や実績
詳しくはコチラをご覧ください。
http://www.yonosuke.or.jp/gaiyou.htm