特定非営利活動法人信州まつもと山岳ガイド協会やまたみ

この活動について教えて下さい

私たちの基本的な活動は、長野の山の文化や歴史を共有し、サステナブルな利用を推進していくことです。観光資源として環境に負荷をかけない経済的活用も取り組みます。また山登りのガイドの活動でも山頂を目指す登山もあれば、山の道そのものを楽しむタイプのものもあります。信州の山は南北でかなり違いがあるので、多くの方に知っていただくために活動しております。

どうしてこの活動をはじめたんですか？

私自身が上高地で働きたかったというのもあるんです。元々は、私はいわゆるサラリーマンでしたが、信州の景観、歴史等にも興味がありました。そしてガイドの魁となる地でもあり、地元の方たちと交流している間に興味を覚え、ガイドとしての活動を始めました。活動していくうちに、仲間も増え、一個人として活動するよりも法人がいいということになり、NPOになり、現在に至るのです。今は認定NPO法人になるべく準備を進めています。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

ガイドというのは、いわば黒子のような存在なんです。主役は、登山の参加者です。彼らが目的を達成することが私たちの喜びです。参加される方は、一人の方もいるし、グループや学校等で参加されるときもあります。自分たちだけでは無理だと思っていた方が、ガイドのお蔭で行きたかったところに行けたと言ってくれるなど、彼らがそれぞれの目的を達成し、また「長野の山は素敵でした！」と言ってくれると、本当に嬉しいですね。この仕事をやっていて良かったと感じます。

今後の夢と目標を教えてください

長野は周りが全部山に囲まれた地です。このような環境ですが、灯台下暗しと言いますか、意外と長野県民自身が長野の山の魅力を知らないこともあるんですよ。だからこそ、地元の人たちともっと長野の山岳の情報をシェアしていきたい。そして県民一人ひとりが、他から来た人たちに「そういう登山なら○○がいいよ」と案内できてしまうようになれたらいいと思います。今はインターネットの情報発信とか、イベント等を開催して、少しずつ普及啓発に努めています。この活動を継続したいです。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

諸先輩方も、自分たちが感じ、見てきたことを私たちの活動を通して次の世代に伝達して欲しいです。そして若い方、これからの方は、将来のことを見据え、数十年、百年先を想像しながら、行き当たりばったりではない活動を考えていってほしいと思います。その上で私たち山岳地帯の自然や歴史といった地域の資源のサステナブルな利用に取り組みましょう。それはきっと、豊かな自然を通じて地域の活性化、観光振興に寄与につながると思います。