アートな切り口で地域資源に価値を生み出す!
特定非営利活動法人NPO砂浜美術館
活動エリア | 高知県黒潮町 |
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ジャンル | 学術・文化・芸術・スポーツ 観光 |
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「私たちの町には美術館がありません。美しい砂浜が美術館です。」というコンセプトのもと、黒潮町にある長さ4kmの砂浜を美術館に見立てている、建物のない美術館です。BGMは波の音、夜の照明は月の光。ですので、24時間365日オープンしています。流れ着く漂流物や、砂浜についた鳥の足跡も美術館の作品です。こうして地域資源に価値を生み出す活動をいろいろな分野で行っています。特に5月に行うTシャツアート展は、約20,000人が訪れる大きな取組みです。公募したデザインや写真をプリントした約1,000枚のTシャツが砂浜でひらひらします。
今から27年前、「砂浜にTシャツをひらひらさせたい」というアイデアから、砂浜美術館が始まりました。「ただTシャツをひらひらさせるのではなく、やるからには目的を持つ必要がある」という議論から、砂浜美術館の発想が生まれました。建物のない美術館の館長は、土佐湾の沖を泳ぐニタリクジラ。長さ12mの貫禄から砂浜美術館の館長に就任しました。地域の資源に遊び心を持って価値を産み出す、とても分かりやすいエピソードです。
Tシャツアート展など、砂浜美術館の取組みに関ってくださる人たちが、改めて地域のあたりまえの風景や資源の価値に気付いてくれたり、イベント会場等で笑顔がいっぱい見える瞬間にやりがいを感じます。
砂浜美術館のコンセプトには、「ここに住み、ここが好きだといえること」という一文があります。Tシャツアート展の風景から、あらためてこの町の空の広さや海の青さを感じるように、自分が住むまちを楽しめる人たちが増えていったらうれしいです。
イベントの開催では、ボランティアスタッフの方々に運営に携わって頂いています。特にTシャツアート展では、1週間~10日間ほど黒潮町に滞在し地域の人たちとの交流もしていただきながら、イベントのお手伝いをしていただきます。帰るときには、この黒潮町が第2のふるさとと思っていただける方も多いです。砂浜美術館に興味を持っていただける方であれば、どなたでも大歓迎です。
取材者のコメント | |
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古川勇樹 | 元からある地元の自然をアートとして再発見する取り組みは、地方が抱える問題を解決するための美しい切り口だと思った。地域資源に価値を生み出す活動というのは、砂浜美術館のコンセプトである「ここに住み、ここが好きだといえること」という一文が表している通り、その地域の人が地元を更に好きになるためのものでもあり、その土地を知らない人にとっては「ふるさと」や自然を感じるアートイベントとして楽しむことができ、双方にとって素晴らしい取り組みだと感じた。このような取り組みが広がっていくことで、地方再生に近付くのではないだろうか。 |
団体・プロジェクトの概要 | |
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代表者 | 村上健太郎 |
住所 | 高知県幡多郡黒潮町浮鞭3573-5 |
TEL/FAX | TEL / 0880-43-4915 FAX / 0880-43-1527 |
お問い合せ | nitari@sunabi.com |
URL | http://sunabi.com |
主な受賞歴や実績
第3回オーライ!ニッポン大賞(平成17年度)
第5回エコツーリズム大賞 優秀賞(平成21年度)