働く意欲に満ちあふれた鍼灸マッサージ師を世に送り出したい!
特定非営利活動法人 つくし会
活動エリア | 京都市内、全国 |
---|
ジャンル | 就労支援・労働問題 |
---|
視覚に障害を持つ人たちの社会参加、社会的自立を支援するために、鍼灸マッサージの技術指導、開業支援、就職斡旋を行っています。その一環として、国家試験合格を目指して、教材研究および学習指導を行っています。有資格者に対しては、研修会や施術所勤務を通して技術指導を行い、各種のスキルアップを目指しています。
視覚に障害があると、大人数での一斉指導は難しいため、少人数での指導を心がけています。また、資料も拡大文字、点字、音訳など、多岐にわたります。
そのような活動を他のボランティアグループに支えてもらいながら行っています。
発起人である大塚建彦先生は健常者です。その師匠の米山博久先生は視覚に障害を持つ昭和を代表する素晴らしい鍼灸師でした。最近の視覚障害者は「視覚に障害があるから仕方なく鍼灸マッサージをやる」と言います。それを聞いた大塚先生は「そんな考えではいけない。『視覚に障害があるが、こんなに素晴らしい技術である鍼灸マッサージができる』と思って欲しい」と熱望され本会が発足しました。障害者だからといって他人に甘えず、自分ができることを通して社会に貢献する。そしてその活動は健常者に支えてもらうだけではなく、お互いに協力して行うことを理念としています。
私がこれまでに得た知識や技術を伝授しながら鍼灸マッサージ師を育成しています。その鍼灸マッサージ師には、その技術を用いて患者様の苦痛を和らげ感謝された時に得られる喜びを味わってもらいたい。その時こそ、「自分の存在価値」「生きる喜び」を自覚すると思います。そのような働く意欲に満ちあふれた、モチベーションの高い鍼灸マッサージ師を世に送り出すことにやりがい、そして喜びを感じながら、日々、研鑽を繰り返し活動しています。
“みんなが憧れるつくし会”を目指しています。つまり、一般市民の皆様は自らの健康管理のために本会の施術を希望する。鍼灸マッサージ師は、皆様の期待に応えるために、本会での研修あるいは就労を通して技術向上を目指す。私たちは、そのような思いを受け止められるように、顧問である白畠庸医学博士の指導の下、常に自分自身を見つめ、技術向上に努める。そのような活動を通して後継者を育成していきたいと願っています。
皆様の健康管理のために、是非とも本会の施術を受けてみてください。そして率直なご意見、ご感想をお聞かせください。鍼灸マッサージ師を育成するのに最も大切なのが患者様の“生の声”です。視覚に障害があると、資料を拡大したり、点字や音声にするなど、コストがかかります。そこで資金的な援助も歓迎しますが、移動の際に手引きをしていただくなど、人的なサポートも必要です。まずは視覚に障害がある私たちと接していただき、温かな目で見守ることからはじめてみてください。
取材者のコメント | |
---|---|
古川勇樹 | 『視覚に障害があるが、こんなに素晴らしい技術である鍼灸マッサージができる』と思ってほしいということで発足したこの活動だが、このように障がいを持つ人が意欲的に働くことをサポートするというのは、意外と難しいのではないか。なぜなら、つい私たちは障がいがある人を支えなければ、という思考に陥りがちだからだ。しかし、障がいを持つ人と、そうでない人と、どちらかが一方的に支えるという関係ではなく、お互いがそれぞれできることで社会に貢献し、「支えあう」という関係性が本来あるべき健全な状態なのだと感じた。 |
団体・プロジェクトの概要 | |
---|---|
代表者 | 重田 裕之 |
住所 |
京都市中京区因幡町 112-8 デ・リード四条大宮 301 |
TEL/FAX | 075-822-2447 |
お問い合せ | shigeta@tsukushikai.com |
URL | http://tsukushikai.com/ |
主な受賞歴や実績
テレビ出演 平成21年5月 NHK教育テレビ「きらっといきる」
第395回「さわれば、負けない~訪問マッサージ・重田裕之さん~」
京都市内の施術所を中心に活動していますが、インターネットを利用して全国の会員に情報発信を行っています。また、全国の特別支援学校(旧盲学校)などの関係機関からの依頼に応じて講演活動などを行っています。